Grok Imagine との比較 | Seedance 2.5

Seedance と Grok Imagine を API の秒単価、クリップ尺、解像度、ウォーターマークで比較。xAI 自身の文書にある 15 秒と 30 秒の矛盾も。
Seedance と Grok Imagine の比較は、このカテゴリでいちばん価格差が大きく、しかもその差は Seedance に不利です。xAI は動画生成を 1 秒あたり $0.050 からと掲示しており、Seedance 2.5 は 1080p で 1 秒あたり $0.461856 を請求します。その差で Seedance が買っているのはクリップの尺、参照素材の容量、ウォーターマークの制御であり、それがおよそ 6〜9 倍の単価に見合うかどうかは仕事しだいです。
数字に入る前にひとつ確認しておきます。Grok Imagine は動画を生成しますし、xAI はそのための文書化された動画 API を出荷しています。
Grok Imagine は動画を生成し、完全な API を持つ
xAI の Imagine API のページは「Text-to-video and image-to-video in one API」とうたっており、OpenAPI 仕様には動画の書き込み系エンドポイントが 3 つ、POST /v1/videos/generations、POST /v1/videos/edits、POST /v1/videos/extensions が含まれ、さらにポーリング用の GET /v1/videos/{request_id} があります。フローは非同期です。POST して request_id を受け取り、解決するまでポーリングします。文書化されている動画のワークフローは 5 つ、text-to-video、image-to-video、reference-to-video、編集、延長です。
バージョン管理は製品単位ではなくモダリティ単位なので、単一の「Grok Imagine v1」というものは存在しません。画像系は Imagine Image 2.0、動画系は Imagine Video 1.5 です。プロンプトだけからの動画に加えて、画像と音声の参照、そしてネイティブ 1080p は 2026年7月31日に登場しました。
Seedance と Grok Imagine をひと目で
| Seedance 2.5 | Grok Imagine | |
|---|---|---|
| 掲示された API 単価 | 解像度に応じて 1 秒あたり $0.118589〜$0.461856 | grok-imagine-video で 1 秒あたり $0.050、grok-imagine-video-1.5 で $0.080 |
| クリップ尺 | 4〜30 秒、既定 5 秒 | 1〜15 秒、既定 8 秒 |
| 編集時の尺 | 生成と同じ尺の規則 | 設定不可、上限 8.7 秒 |
| 解像度 | 480p、720p、1080p、4K なし | 既定 480p、720p、1080p |
| 1080p の提供範囲 | すべての生成経路 | grok-imagine-video-1.5 の text-to-video と image-to-video のみ |
| 参照画像 | 1 リクエストあたり最大 30 枚 | 画像と音声の参照、reference-to-video は 720p 上限 |
| ウォーターマーク | リクエスト内の watermark フィールド | 常に付与、外す設定なし |
| 消費者向け価格 | 該当なし | 単体プランなし。SuperGrok と X のプランに同梱 |
秒単価と、その背後にあるアクセスモデル
xAI の価格ページには動画の単価が 2 つ載っています。grok-imagine-video が 1 秒あたり $0.050、grok-imagine-video-1.5 が 1 秒あたり $0.080 です。
Seedance 2.5 は生成のみの作業で 480p が 1 秒あたり $0.118589、720p が $0.266824、1080p が $0.461856 です。参照動画を添付すると単価は $0.071153、$0.160094、$0.275904 に下がります。こうしたジョブは出力に加えて入力の尺も課金するからです。Imagine Video 1.5 の 10 秒は掲示価格で $0.80、Seedance の 10 秒は 1080p で約 $4.62、480p で約 $1.19 です。掲示された単価で見れば、Grok Imagine は全面的に安く、最上位の段階でおよそ 6 倍、最下位でも 2 倍以上の開きがあります。
ただし注意がひとつ付きます。xAI は動画生成について「尺と解像度の両方が合計コストに影響する秒単位の価格設定を使う」と述べていますが、価格ページはモデルごとに 1 つの単価を出すだけで、解像度別の内訳はありません。したがって 1080p の 1 秒あたりのコストは公表されておらず、$0.080 は 1080p の確定単価ではなく見出し価格です。
消費者側では、Grok Imagine に単体の価格はありません。xAI は Grok を全体として売っており、Imagine はそれ自体の SKU ではなくプラン比較表の 2 行にすぎません。段階は SuperGrok Lite が月 $10、SuperGrok が $30、SuperGrok Plus が $100、SuperGrok Heavy が $300 で、無料枠は画像を生成しますが動画は生成しません。X Premium+ は SuperGrok を含み、掲示価格は月 $40 または年 $395 です。
クリップ尺と、xAI 自身のページ内にある矛盾
API 側は明快です。xAI の OpenAPI スキーマは duration を 1〜15 秒の範囲、既定値 8 秒として定義しており、生成ガイドも同じ範囲を繰り返しています。動画編集はより厳しく、独自の尺を受け付けず、結果は元の長さを保ったまま 8.7 秒で頭打ちになります。
消費者側は自己矛盾しています。x.ai の製品ページは「Up to 2K resolution and 15-second videos」と書いています。grok.com のサブスクリプションページは SuperGrok の段階を「With HD 720p, 30-second video」と説明しています。どちらも xAI の一次ページで、2 倍の開きで食い違っており、決着をつける第三の公式情報源はありません。
Seedance 2.5 は一発で 4〜30 秒を生成し、既定は 5 秒、1 回の生成のなかに複数のショットを収められます。API で文書化された 15 秒の上限に対して、これは正真正銘の 2 倍であり、高い単価が買っている主なものです。15 秒未満では何も買えていません。
解像度、ウォーターマーク、上限枠の挙動
どちらの製品も 1080p で止まります。Seedance 2.5 は 480p、720p、1080p を提供し、既定は 720p、4K の段階はありません。Grok Imagine は既定が 480p で、その上に 720p と 1080p があり、1080p は text-to-video と image-to-video 上の grok-imagine-video-1.5 に限られます。reference-to-video は 720p が上限です。
商業的にいちばん効いてきそうな違いはウォーターマークです。xAI の FAQ は、生成された画像と動画には Grok のウォーターマークが入り、それを外す設定はないと述べています。Seedance 2.5 はリクエストボディに watermark フィールドを公開しており、すべての出力に固定された性質ではなく、リクエストごとのパラメータになっています。
上限枠の挙動は、API ではなくアプリ側で効いてきます。有料の Grok の段階は Chat、Imagine、Voice、Build をまたいで週あたりの利用枠を 1 つ共有し、それは回数ではなく割合で報告され、xAI はどの段階で動画が何本作れるかを公表していません。720p の枠を使い切ると、リクエストは 480p に落ちます。追加クレジットは標準単価で $5 からで、xAI はこれが同梱の枠より 1 アクションあたり高くつくと注記しています。
参照素材と失敗時の扱い
Seedance 2.5 は参照画像を最大 30 枚、1 本あたり 2〜30 秒で合計 30 秒までの参照動画クリップを最大 10 本、参照音声トラックを最大 10 本まで受け付けます。参照画像と参照音声は課金対象の秒数を増やしませんが、参照動画は増やし、動画を含むリクエストは出力尺の 3 分の 5 を下限として課金されます。音声生成は既定でオンで、同期したセリフ、効果音、音楽をモノラルで生成します。失敗したジョブは全額返金されます。
Grok Imagine はテキスト、画像、音声の参照に対応し、reference-to-video は 720p が上限で、さらに編集と延長のエンドポイントがあります。1 リクエストあたりの参照素材の上限は、ここで扱った xAI のページには記載がありません。
よくある質問
Grok Imagine は本当に動画を生成できますか?
はい。xAI は text-to-video、image-to-video、reference-to-video、編集、延長を文書化しており、API は POST /v1/videos/generations、/v1/videos/edits、/v1/videos/extensions を公開しています。
Seedance 2.5 と Grok Imagine ではどちらが安いですか? 掲示された単価では、どの段階でも Grok Imagine です。1 秒あたり $0.050 と $0.080 を掲示しており、Seedance の $0.118589〜$0.461856 に対して安くなります。
Grok Imagine の動画はどれくらいの長さにできますか? API は 1〜15 秒を許可し、既定値は 8 秒です。消費者向けのページは食い違っています。ある xAI のページは最大 15 秒と書き、別のページは SuperGrok の段階で 30 秒と書いており、この不一致は解消されていません。
Grok のウォーターマークは消せますか? いいえ。xAI は、生成された画像と動画には Grok のウォーターマークが付き、それを外す設定はないと述べています。Seedance 2.5 のほうは、ウォーターマークをリクエストのフィールドとして扱います。
ひとことでまとめると
Seedance と Grok Imagine の勝負は、クリップが 15 秒に収まるかどうかで決まります。収まるなら、Grok Imagine の秒単価はごく一部で済み、完成した出力に Grok のウォーターマークが入っても構わないという前提で、比較は価格で終わります。連続した 20 秒や 30 秒が必要なら、参照画像が 20 枚以上必要なら、あるいは強制されないウォーターマークのない出力が必要なら、仕事をこなすのは Seedance 2.5 です。最上位の段階ではなく、実際に納品する解像度で見積もってください。


